
「それは脅威ですよ」。日本の製薬大手の研究開発担当役員は、中国の製薬産業についてそう言い切った。
医薬品の市場規模を見ると、中国は米国に次ぐ世界2位だ。ただ、後発薬(ジェネリック)が市場の9割を占めるといわれている。上場製薬企業トップの華潤医薬集団でも、売上高は日本のトップ・武田薬品工業の4分の1に満たない。

だが、「中国の創薬力は低い」という見方は変わってきた。背景には中国政府の後押しがある。たとえば海外で博士号を取った中国人に一人100万元(約1600万円)を支給し、本国に呼び戻す「千人計画」。欧米の企業・研究機関で腕を磨いた研究者が多数帰国し、製薬企業を立ち上げている。
産業政策の「中国製造2025」でもバイオ医薬が重点分野に指定されており、中国内外のベンチャーキャピタル(VC)から巨額のカネが製薬企業に流入している。
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