当社にも苦い経験がある "対岸の火事"ではない
わが社も2008年に銅管事業部がJIS(日本工業規格)で決められた測定方法どおりの検査をしていなかったことから、JIS認証を剥奪された経験がある。決して「対岸の火事」ではない。今回も「他山の石」として、品質や安全に対する意識を再確認することになった。
具体的には、17年9月に日産自動車で無資格者による検査問題が発覚した後、当社の品質検査に問題がないか、確認するように指示を出した。17年10月末に本体が、翌11月上旬には子会社、孫会社まですべての調査を終えた。品質・安全に対する意識がどこかで風化していないかと心配だったが、最終的には問題はなかった。
──製造現場に長く携わってきた経験から、品質と安全の重要性をどのように考えますか。
今でも強く記憶に残っている原体験がある。自動車向けに端子部品を造っていたときのことだ。工場では時に不良品が出ることもある。あるとき、(不良品について)取引先に言い訳をしたことがあった。すると、その取引先から「小林さん、これ、車に載るんだよ。命を乗せて走るんだよ。わかって言ってる?」と叱責された。
こんな経験もあった。出荷した製品について、直接の取引関係がない自動車部品メーカーから電話があった。調べてみると、そのメーカーに届くまでの間には4社もの企業がかかわっていることがわかった。材料・製品の広がり、最終的にはどんな製品になるのか、サプライチェーン全体を把握する必要性を感じた。
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