米国を旅していると、時折「この国にはかなわないな」と感じることがある。マンハッタンのグランドセントラル駅の天井を見上げてその感覚を思い出した。
2017年12月、ソウル発8万4600円の世界一周航空券で最後に訪れたのはニューヨークだった。とはいっても乗り継ぎで滞在はわずか4時間45分。JFK空港からの往復を考慮するとマンハッタンにいられるのは1時間ほど。この駅をニューヨーク在住のM君との朝食の場所に指定したのは、時間節約のためだった。
ミッドタウンの中央に位置し、44面67線と世界最大の数を誇るこの駅の駅舎が完成したのは1913年のことである。
天井高38メートルの威容
ボザール様式(日本では日本橋三越がこれに当たる)の建築の中でも、圧巻はメインコンコースだ。
天井高38メートル、12建てマンションが収まるほどの広大な空間がセルリアンブルーの半球状の天井で覆われ、そこには星座が描かれている。
このコンコースの中央に位置するインフォメーションの窓口上にそびえる時計には24金やオパールが用いられ、オークション・ハウスによれば、1000万ドル(約11億円)以上の価値があるという。
まだ鉄道が力を持っており、1920年代の黄金時代を迎えようとしていたころの米国の勢いがこの構内に刻み込まれているようだ。そこには01年9月11日の同時多発テロの直後に巨大な星条旗が飾られ、現在に至っている。
グランドセントラル駅の地下200メートルにはかつて極秘とされる61番ホームが存在した。
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