マイレージの世界には改悪が付きものだ。費用対効果の高い方法を誰かが見つけて利用しては、航空会社がその利用法を封じる。するとまた新しい方法が現れ……その繰り返しである。
羽田から日本航空のファーストクラスでロンドンに4時間だけ滞在した後、羽田に戻る。そこからビジネスクラスでバンコクに飛び、最後は関西まで。この4区間でわずか3万マイルという驚異的な特典はすでに発券できなくなってしまった。手元にあるマイルは後生大事に貯めず、使えるときに使っておけ。そのセオリーはここでも当てはまった。
ロンドンのヒースロー空港での4時間を有効に使うには、空港周辺で何か面白いものを……と探して見つけたのが、ブリティッシュ・エアウェイズの本社ビル内にある航空博物館「ヘリテージコレクション」だった。
事前にメールでアポイントメントを取り、返送された文書を出力し、空港ターミナルから出る従業員用のバスで提示しないと行けない。ややハードルは高いが、一人で訪れても、100年弱に及ぶブリティッシュ・エアウェイズの歴史をつきっきりで1時間解説してくれる。しかも無料なのだ。
案内してくれるジム・デーヴィス氏はブリティッシュ・エアウェイズを早期退職した人物。時間がないのでロンドンに行けなかったと告げると「ロンドン? そんなところよりもここのほうがずっといい」と愛社精神にあふれている。
目を引いたのがB377ストラトクルーザーの模型と写真。第2次世界大戦が終結し、B29が大量に余ったため、米ボーイング社が同機を民間機に転用した機材だ。爆弾槽を改造してらせん階段を設けた機内には2段ベッドやバー併設のラウンジもあり、優雅な旅の様子が写真越しに伝わってきた。
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