東京から北東に約80キロメートル離れた茨城県小美玉(おみたま)市。2006年に同県の東茨城郡小川町、美野里(みのり)町と新治(にいはり)郡玉里(たまり)村とが合併して誕生した人口約5万人の街だ。
小美玉市は南で霞ヶ浦に面している。西にはJR常磐線、常磐自動車道が通っており、東に航空自衛隊の百里基地と10年3月に開港した茨城空港がある。
市内の産業としては農業や酪農が盛んだ。ニラやイチゴ、メロン、卵、生乳、ヨーグルトなどが主に東京に向けて出荷されている。
小美玉という名称は、合併した町村の頭文字を組み合わせたものだが、市によれば、「小川の流れや美しい自然とともに、玉のように輝き飛躍する市のイメージが感じられる/小さな美しい宝物、あるいは小さな美しい心を持つふるさとになるように」などの思いが込められているという。
そんな小美玉市だが、首都圏の住民にはほとんど無名に近い存在といってよい。茨城県自体が、全国都道府県魅力度ランキング(ブランド総合研究所調べ)で5年連続最下位(17年)。同県の小美玉市は、人口が合併直後の06年にこそ5万3000人台だったが、徐々にその数を減らしており、高齢化も進みつつある。
名産物で人を「釣る」べき
こうした傾向は地方都市にはよくあることだ。しかし小美玉市にはほかの自治体にない「宝物」がある。前述した茨城空港である。
茨城空港は開港時、共用する航空自衛隊百里基地の戦闘機の離発着を見学する客でにぎわったが、フライト数が少なかったため、「公共投資の無駄遣い」としてやり玉に挙げられた。しかし現在では、札幌、神戸、福岡、那覇などとの間で便が飛び、中国の春秋航空も水曜日を除く毎日、上海との間で運航するようになった。
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