足元の有効求人倍率は1.4倍を超えている。これは戦後日本を振り返ってみると高い水準だ。ただ1960年代以降、高度経済成長期の中では15年近くにわたって完全失業率が1%台で推移していた。現在の失業率は3%超なので、いま以上に労働力が逼迫している時代はあった。
いま問題なのは人手不足と同時に人余りが起こっていることだ。たとえば一般事務の有効求人倍率は0.31倍。1人の採用枠に3人の応募がある。営業職なども1倍を下回っている。一方、建設現場で人手不足が常態化しているなど、職種によるギャップが広がっている。
では一般事務希望の人に建設現場で働いてもらえばよいかといえば、そう簡単ではない。建設現場は肉体労働でシンプルな仕事に思われがちだが、実際には配筋や型枠工など5年くらい修業しないと一人前になれない。もちろん働き手の希望もある。
この雇い手と働き手のミスマッチを埋めない限り、人手不足の解消は難しい。どうすればよいのか。公的機関であるハローワークや民間の人材紹介サービスは、希望に合わせた紹介を行うだけでなく、雇い手と働き手双方の希望条件を調整する役割を果たしている。
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