“小が大をのむ”買収が、今、外食業界で話題となっている。
6月1日、サントリーホールディングス(HD)は、ハンバーガーチェーンを展開する子会社、ファーストキッチン(FK)を、同業のウェンディーズ・ジャパンに売却すると発表した。今月末をメドに売却を完了し、金額は数十億円程度とみられる。
FKは1977年にサントリー2代目社長の故・佐治敬三氏が多角化路線の目玉として設立。店舗数は130を超えるが、近年の営業利益は2億円程度にとどまる。
当のサントリーは、2014年に米蒸留酒大手のビームを約1.6兆円で買収し、ウイスキーなど蒸留酒と飲料中心の経営に舵を切った。今年4月にはサンドイッチの日本サブウェイの株式65%を米本社の子会社に売却。同じ外食事業であるFKの売却も時間の問題とみられていた。
買い手となったのはウェンディーズ・ジャパンだ。米ウェンディーズは、80年にダイエーとフランチャイズ契約を結び、日本に進出。ピーク時には100店舗を超えていたが、契約の終了に伴い、09年末に撤退している。
新たなファンドが登場
その後、米ウェンディーズは新たな提携先として、「ドミノ・ピザ」で日本に宅配ピザを定着させた、アーネスト・比嘉氏を選んだ。同氏が社長を務めるヒガ・インダストリーズと共同出資する形で、ウェンディーズ・ジャパンを改めて設立し、11年末に表参道に出店した。比嘉氏は当時、本誌の取材に対し、「5年以内に100店舗を目指す」と豪語していた。
だが、後発企業として好立地の確保に苦戦し、チェーン化には失敗。現在は新宿区の曙橋に1店舗を残すのみだ。
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