全国でリゾートホテルや温泉旅館を展開する星野リゾートグループが、初めてシティホテルに進出する。7月27日、四つの「ANAクラウンプラザホテル」(金沢、富山、広島、福岡)を、米金融大手モルガン・スタンレー子会社の投資ファンドから取得すると発表した。
投資額は400億円弱に上り、大半は借入金で調達する。これまでも国内外のホテルに積極的に投資してきた星野だが、今回は過去最大の額となる見込みだ。
星野が現在運営している、高級ホテル「星のや」や高級旅館「界」は、非日常的で上質感のある空間作りを重視してきた。だが、ANAクラウンプラザホテルは、利便性の高いシティホテルに分類される。都市部で市街地へのアクセスがよく、宴会場などを備え、ビジネスにも使える使い勝手のいいホテルだ。
新たな事業に踏み出す理由を、星野佳路(よしはる)社長は「都市型ホテルに来る観光客を外せなくなった」と説明する。観光庁の調査では日本で利用される客室数のうち、実に74%(ビジネスホテル56%、シティホテル18%)を都市型ホテルが占めており、旅館は15%、リゾートホテルは10%にすぎない。星野社長は「地方都市のビジネスホテルでは宿泊者の半分強が観光客。立地や価格を重視し、その日やその季節に合った地方の魅力を効率的に知りたい、と思っている」と見通している。
この記事は有料会員限定です
残り 267文字
