星野リゾートは2016年7月、東京・大手町に初の都市型旅館「星のや東京」を開業する。星野佳路代表に開業の狙いを聞いた。
日本旅館の数ってご存じですか? どんどん減っています。特に東京は「なくなった」と言ってもいいくらいに減った。
私はその理由を、日本旅館は文化を体験する場所としてはよいけれど、西洋ホテルのほうが合理的で心地よくて便利だと、多くの人が思うようになったことにあると考えています。
東京には、世界の高級外資系ホテルがすべてそろっています。ただ彼らのホテルはブランドが違っても、同じ会社が運営しているケースが多い。それは、違うブランド名をつけていても実際には誰でもできる運営をしているからです。
(後発の星野リゾートが)東京でそういった外資系ホテルと戦っていくには“日本旅館”という新しいホテルの形で差別化していくしかありません。
といっても、今までの日本旅館のように、畳に座り、布団で寝るというスタイルは、現代の西洋文化に慣れたお客様には難しい。そのため「星のや京都」で研究してきたような、日本旅館のしつらえに合ったベッドやソファを導入するなど、不便さを感じない快適性を「星のや東京」では作り込んでいきます。
開業日が7月20日に決まり、1月12日から予約の受け付けを開始しました。建物は18階建て、客室総数は84室、レストラン、温泉大浴場があります。
外観は西洋ホテルに見えるかもしれませんが、中身は一棟丸ごと日本旅館です。玄関で靴を脱いで上がってもらうために、床を40センチメートルも上げています。入り口からエレベーターの中まで全部が畳敷きで、はだしのまま18階の温泉まで行くことができます。
失敗なら、世界をあきらめる
残念ながら、ビジターの方は温泉には入れません。これは西洋ホテルと日本旅館の違いという話に直結しています。
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