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一段の浮揚は財政出動で 金融政策に限界論噴出

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  • 濱崎 優 アムンディ・ジャパン 市場経済調査部長

世界の株式市場はようやく小康状態となった。世界の主要国株で構成されるMSCIワールド株価指数(世界株指数)は、年初来安値となった2月11日時点から10.6%上昇、昨年末比でマイナス2.9%まで戻している(現地通貨ベース、3月25日時点)。

新興国株の回復は際立っており、すでに昨年末を1.1%上回っている。国際商品市況の底打ち、米国の3月利上げ見送りなどを背景に市場心理が落ち着いた。落ち込みの大きかったブラジル、トルコや一部ASEAN(東南アジア諸国連合)の戻りが目立っている。

日本株も2月中旬以降、緩やかながら反発に転じている。日経平均株価の終値は、2月12日につけた年初来安値から3月25日までに13.7%上昇している。しかし、世界的には戻りが遅れている。日本株は昨年末比でマイナス10.7%と、時価総額の大きい市場では中国に次ぐ下落率で甘んじている。

背景には、2015年の株価パフォーマンスが相対的に高かったことへの反動が挙げられよう。昨年の日経平均の上昇率は9.1%と、世界株指数のマイナス0.7%を大幅に上回った。年が明けて、原油安や世界経済不安で投資家のリスク回避姿勢が強まる中、利食い売りの対象にされたとしてもおかしくはない。外国人投資家にとっては円高進行も幸いし、ドル建て日経平均の下落率はマイナス4.8%と、円建ての半分以下だったことも利食い売りを促す一因だったと考えられる。

資金滞留リスクが発生

世界経済の成長は、緩やかながらも続いている。この事実を市場が冷静に評価すれば、年初のような世界的株安は再発しにくい。

しかし、もう一段の株価上昇の可能性を高めるには、財政政策による景気刺激策が必要であろう。このことは2月26〜27日に上海で開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の声明文でも示された。量的金融緩和やマイナス金利など、金融政策は歴史的に異例の状態が続いており、もう限界と指摘する向きがある。とりわけマイナス金利については、量的金融緩和と比べると効果は限定される可能性があると考えられている。

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