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民進党勝利でも前途多難 台湾

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民進党の蔡英文候補(中)は世論調査で国民党の朱立倫候補(左)に大差をつけている。(AFP=時事)

2016年早々、台湾は大きな節目を迎える。1月16日に総統選挙が行われ、政権交代が確実視されているためだ。

現在の馬英九総統は憲法による三選禁止規定で出馬できず、その後を中国国民党(国民党)主席で新北市市長の朱立倫氏が狙う。対する最大野党の民主進歩党(民進党)からは蔡英文主席が、前回12年の総統選に続いて出馬。ほかにも親民党の宋楚瑜主席も立候補しているが、蔡候補の当選はほぼ確実な情勢だ。

それは、馬総統による2期8年の間、住民の間でじわじわと拡大してきた「台湾アイデンティティ」に国民党がじっくりと向き合ってこなかったことへの反動だ。

08年に就任した馬総統の対中国(大陸)政策は、「台湾は中華民国として大陸と一線を画すが、交流を深めながら実利を得る」というものだった。特に経済分野では最大の貿易相手である中国との関係を強化し、経済成長に弾みをつける政策が推進された。

その最たるものが、10年から始まったECFA(両岸経済協力枠組み協定)だ。これは中国との実質的なFTA(自由貿易協定)であり、経済面での中台一体化を図ろうとしたものだった。

ところが、大陸との経済交流が進み、資金的・人的にも中国との関係が強まってくると、「このままでは大陸にのみ込まれる」といった心理が台湾の人々に浸透した。そんな恐怖心が一気に噴出したのが、14年に発生した政府への抗議運動「ひまわり学生運動」(太陽花学運)だった。

発端は、ECFAに基づいてサービス市場の開放を進めるためのサービス貿易協定に対する反発だった。早期締結に向けて立法院(国会)で強行採決も辞さない馬政権の姿勢に「大陸からの人材の流入で雇用が奪われる」と反発した学生が立法院を占拠。それが幅広い国民の共感を呼び起こし、台北では数十万人規模の大反対集会も行われたことは、記憶に新しい。

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