イベントが目白押しだった12月第1週はスーパーウイークと呼ばれた。そのハイライトは12月3日の欧州中央銀行(ECB)理事会だった。
ECBは預金ファシリティ金利引き下げなど緩和策を発表した。だが、市場の期待を下回ったためポジションの巻き戻しが急速に進行。独10年債利回りなど欧州金利は10月水準を超えて上昇し、独DAX指数など欧州株は大幅に反落した。為替は1ユーロ=1.05ドル前後の年初来安値圏へ値崩れしていたが、1.1ドル台に迫る急反発となった。
ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は、理事会翌日の4日の講演で、「現段階での追加緩和は不要」との認識を誇張して示した。バイトマン総裁らタカ派の説得が不調に終わり、今回の中途半端な追加緩和策の決定に至ったものと思われる。
ユーロドル相場が1.05ドル前後まで値崩れする中で、今回の中途半端な緩和策が出たことも注目だ。12月緩和を宣言した10月、ドラギECB総裁は「インフレの下振れリスクの一つは最近のユーロ高」と言及した。昨春1.4ドル台に迫ったユーロドルは、今年3月に1.05ドル前後へ大幅下落。その後の戻りは1.15ドル台にさえ届いていなかった。ドラギ発言は、この程度の反発さえも容認しないという露骨な通貨安誘導だった。
だが、このような通貨安誘導策は米国の通貨戦略に真っ向から対立するものだ。米財務省は10月後半に発表した最新の為替報告書(通常は4月と10月に発表)で、「世界の経済成長が冴えないのは、これまで需要喚起策が金融緩和に限られていたからだ。その間、財政政策は中立か抑制的だった。財務支出は内需を力強く押し上げ、より強固で均衡のとれた世界の経済成長に貢献しよう」と指摘した。
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