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ブラジル経済危機の行方 リオ五輪は大丈夫か

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来年夏のリオデジャネイロ五輪の開催国であるブラジルが経済危機で揺れている。

中国経済の減速を受け、主力の資源産業が打撃を受けているのはよく知られるが、それだけではない。米国の利上げ見通しもあって通貨レアル安が進み輸入物価インフレが進行、そこに補助金削減に端を発したバス料金値上げなどが追い打ちをかけた。ブラジルのインフレ率は昨年12月の前年比6.4%から今年8月には同9.6%まで上昇している。

インフレ抑制のため、政策金利は足元14.25%で高止まりし、財政政策も公的債務の膨張を受けて緊縮的だ。さらに資源産業などでの設備投資不振、失業率上昇(昨年12月4.3%→今年9月7.6%)、消費低迷によって内需は低迷している。景気後退と物価高騰が同時進行するスタグフレーションの状況だ。

こうした実体経済の悪化に加え、事態を深刻にしているのは政治の混乱だ。

今年9月9日、スタンダード&プアーズ(S&P)がブラジルの長期外貨建てソブリン格付けを「BBBマイナス」から「BBプラス」に格下げし、投機級とした。そのきっかけは、2016年予算案でプライマリーバランス(基礎的財政収支)が赤字見通しになると明らかになったことだった。

ブラジルはプライマリーバランスを黒字に保つよう法律で定められているが、(図1)のようにすでに税収減などによって14年に赤字に転落した。本来なら緊急に財政や景気に対策を打たなければならないのだが、政治は機能不全に陥っている。

[図1]
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震源は国有石油会社ペトロブラス。同社の汚職事件は政治家への捜査に波及し、ブラジルを揺るがす一大スキャンダルに発展した。

政権を握る左派労働党で現在も影響力を持つルラ前大統領やルセフ大統領の側近らも疑惑の対象であるため、ルセフ政権の支持率は1ケタにまで下降。野党による大統領弾劾の動きがあって議会は完全な膠着状態になっている。

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