足元の業況はよいが、先行きが不安──。1日に公表された日銀短観の9月調査からは、企業経営者のそんな心理がうかがえる。
9月の足元の業況判断DIは、全規模全産業ベースではプラス8ポイント。6月調査比1ポイント改善したが、3カ月後先行きについてはプラス5で、3ポイント悪化している。
うち、大企業製造業は、足元でプラス12と3ポイント悪化したのに対し、大企業非製造業はプラス25で2ポイント改善した。輸出については、中国経済の減速から懸念が強まる一方、内需は消費増税の負の影響が徐々に薄れていることを反映したものと思われる。
ただ、先行きは大企業製造業がプラス10で2ポイント悪化。大企業非製造業もプラス19で6ポイント悪化するなど、見通しはいずれもよくない。
今回の短観でサプライズだったのは、2015年度の大企業の設備投資計画が強気なことだ(図1)。大企業全産業で前年度比10.9%増と6月調査の9.3%増から上方修正された。大企業製造業は前年度比18.7%増で変わらなかったが、大企業非製造業は7・2%増で6月調査の4・7%増から上方修正された。
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人手不足とともに、設備についても過剰感がなくなっているのは事実だ。日銀短観の生産・営業用設備判断DIから、その点が見て取れる(図2)。長らく手控えられてきた設備投資がようやく復活するのだろうか。
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ただ、大企業の設備投資計画の上方修正は景況感を背景としたものとは必ずしもいえないようだ。ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「業種別の寄与度で見ると、3分の2は電気・ガスと不動産が占める。電気・ガスの設備投資は原発の安全対策などで、景気の動向とは関連が薄い」と指摘する。
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