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ライフ #生涯現役の人生学

一緒に飲みたい歴史上の人物 "好き"のモノサシ

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「歴史上の人物で誰がいちばん好きですか」とよく聞かれる。私には答えにくい質問だ。というのは、私は吉田松蔭の「一人の人物にのめり込むな。できるだけ多くの人に学べ。そうすれば歴史上の人物との人間関係がより広くなる(意訳)」という言葉を拳々服膺(けんけんふくよう)しているので、簡単に「この人です」と言い切れない。相当数の人物から「ここはこの人、あそこはあの人」というように“いいとこ取り”をしているからだ。人数としては数百人に及ぶだろう。

聞き手の問いの「誰がいちばん好き」の“好き”の中には、好意を持つということのほかに「なぜこの人物を主人公にして書くのか」という意味も含まれている。しかしその答えは作品で出しているので、繰り返しの説明はしない。

ただ、“学ぶ”とか“尊敬する”とかの要素を抜き去って、私には一つのモノサシ(基準)がある。私は「休肝日」を持っていない。春の患いでちょっと休肝したが、体調の回復と同時に真っ先に実行したのがこの「暫定的休肝日」の即時廃止だった。今まで休んだ分を早く取り戻すために、ダッシュをかけて飲み始めた。

歴史上の人物に対する私のモノサシというのは、「一緒に飲みたいかどうか」ということである。この答えを聞いた質問者は「それは誰ですか」と具体名を求めてくる。ためらわずに名を出すのが坂本龍馬だ。「なぜですか」とさらに聞いてくる。私は説明する。

・日本人は二者択一が好きだ。AかBかを決めたがる

・龍馬は違う。AでもBでもないCという第三の道を提起する

・薩長連合がいちばんいい例で、犬と猿の関係にあった薩摩藩と長州藩の手を結ばせた

・あれは薩摩藩か長州藩かという選択ではなく、薩摩藩も長州藩も連合という新しい皮袋に包含させたということだ。つまり、争いを薩長連合の中で発展的に解消させたということなのだ。

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