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黒字定着には至らない 貿易赤字は縮小するが

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貿易収支(輸出と輸入の差額)は原油価格の下落を反映して、足元で改善してきている。今年1月には1兆1738億円の赤字だったが、2月は4285億円に縮小、3月には2274億円の黒字に転換した。黒字は33カ月ぶり。ただ、4月には534億円とわずかながら再び赤字になった(図表1)。今後の見通しはどうか。

[図表1]
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貿易収支を年度ベースで見ると、2013年度に13兆7563億円と過去最大の赤字を記録、14年度は9兆1343億円の赤字だった。

貿易指数から、その要因を輸出入の価格と数量に分けて見ることができる。

13年度については、円安が急速に進んだことにより、輸出価格、輸入価格ともほぼ前年同月比で二ケタの伸び率となっていた。ただし、輸入価格の上昇率のほうが高かった。

輸出数量は世界景気の持ち直しにより、13年夏場から前年割れの状況を脱して、増加に転じてきた。ただ、おおむね前年同月比で一ケタ台前半の伸び率で、減少する月もあり、力強さを欠いた。輸出・生産が回復すると原材料の輸入も増えてくるが、特に13年10月から14年3月までは、消費増税前の駆け込み需要が発生したために、輸入数量の大幅な伸びが続いた。

14年の4月以降は増税後の内需低迷から輸入数量は減少基調に転じたものの、年度前半は原油価格の高止まりで輸入価格の上昇が続いた。

過去2年の大幅な貿易赤字の最大の要因は、円安による輸入価格の膨張だったといえる。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎・経済調査室長は「円安は輸出価格以上に輸入価格を押し上げるものの、通常は輸出数量が伸びることで、貿易赤字はさほど膨らまない。ところが、今回の円安局面では円安が進んだ割には輸出数量が伸びなかったために、赤字額が膨らんだ」と指摘する。

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