6月1日、日経平均株価はバブル真っ盛りの1988年2月以来、ほぼ27年ぶりとなる12連騰を記録した。今はバブルではないのか。
日本銀行は『金融システムレポート』を年2回公表している。その中で、バブル期と同様の金融不均衡が生じていないか「金融活動指標」で分析する。14の指標について、金融活動が過熱方向に変化していれば「赤」、停滞方向に変化していれば「青」、どちらでもなければ「緑」で表示し、評価する。
4月22日に公表した同レポートで日銀は、「株価」については「緑」を維持したが、「不動産業実物投資の対GDP(国内総生産)比率」については、約6年ぶりに「赤」とした。14指標中、唯一の「赤」だ。
「不動産の取引量や価格動向など、総合的にみれば不動産市場に過熱感は窺(うかが)われない」と、まだバブルではないと日銀は見ている。だがその一方で、不動産取引金額が高水準で推移していること、海外投資家が積極化していること、東京都心部で高額取引が散見されること、地域金融機関で個人の貸家業向け貸し出しが増えていること、低信用の中小不動産業者の借入金が増加傾向にあることなどを指摘。「先行きの不動産市場の動向については、注視していく必要がある」とする。
5月21日には、貸出先別貸出金のデータを日銀が公表。15年1~3月期の国内銀行による不動産業向けの設備資金新規貸出額は3兆2183億円に達し、過去2番目の高水準となった。2000年代半ばの不動産ミニバブル初期の05年1~3月期に次ぐ。信用金庫による同貸出額は6024億円で過去最高。国内銀行と信用金庫の合計額も、過去最高を更新した(図表1)。
拡大する
設備資金新規貸出額に占める不動産業向けの比率は国内銀行24.2%、信用金庫34.0%(図表2)。信用金庫は90年代から上昇傾向が続いており、国内銀行もミニバブル期並みの水準に戻りつつある。
この記事は有料会員限定です
残り 730文字
