大ウスリー島(中国名:黒瞎子(こくかつし)島)はウスリー川とアムール川の合流地点にあり、中ロ国境問題で最後までその帰属が争われた。2008年の国境線画定で西半分が中国領、東半分がロシア領となり島の共同開発がうたわれたものの、中国だけが熱心で、ロシアは中国の団体観光客を受け入れる程度だった。
実際、14年に程近くの黒竜江省撫遠県を訪れた際、地元関係者に聞くと「国境は定まったが、いまだに非常に微妙な状態であり、島の開発などまったく着手できない」という話で、島に架かる橋のたもとからも、何も始まっていないことが見て取れた。
それが、動きだしそうだ。北海道新聞によればロシア極東発展省は4月に、今後両国が協力して島を発展させるというリポートを出した。
モスクワの中央政府とシベリアの州政府、地方政府には対中国でかなりの温度差があり、プーチン大統領の掛け声だけでは物事は進まない、とも聞いているが、今回は本気度が違う感じだ。
ロシアの急変の背景には国内経済の苦境があると見て間違いない。クリミア併合、ウクライナ問題に端を発する欧米による経済制裁、通貨ルーブル安、資源価格安はかなりのダメージをロシア経済に与えているようだ。
対中接近は両刃の剣
制裁以前に欧州経済の減速で、極東での経済活動を活発化せざるをえない事情もある。頼りにしたいのは日本かもしれないが、北方領土問題が前面に出てくるとシベリア開発まで話が進まない。
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