日本企業の2015年3月期(14年度)決算の発表が本格化している。主に業種レベルからその見どころを取り上げてみよう。
まず、注目すべきは新年度の予想経常増益率だ。ラッセル野村日本株インデックスのラージキャップ(除く金融、時価総額の上位350銘柄)ベースで、野村証券は15年度の前年度比増益率を16%と予想している。業種別でこれより高い増益率を予想しているのは、19の中業種分類の中で次の六つである。
筆頭は東日本大震災に伴う影響から徐々に業績が持ち直す「公益」、次いで原油価格下落の影響で大減益となった14年度の反動で増益となる「化学」と「商社」。3位は一部の民生用エレクトロニクスの企業で14年度に実施されたリストラの効果が出てくる「電機・精密」。4位に14年4月の消費増税による需要減の影響が薄れる「小売り」、5位に工事量が潤沢で採算性が改善している「建設」が来る。
建設を除けば、15年度に高い増益率が期待できるのは、14年度の業績が大きく落ち込み、その反動で見た目の増益率が高くなる業種である。日本の企業業績は15年度に4期連続の増益が見込まれているが、さすがに4年目ともなると「反動増」でもないと大きな増益率の達成は難しいということなのだろう。
財政金融政策の恩恵
4期連続増益は過去を振り返ってみると意外に珍しい現象である。一般的に景気1サイクルは4年といわれる。仮に、景気拡大が3年、景気後退が1年とすると、3期以上の連続増益の達成は、景気サイクル以外のフォロー要因がないと難しい。
実際1980年度以降、4期以上の連続増益は、(1)資産バブル期の87~90年度(4期連続)と、(2)新興国バブル期の02~07年度(6期連続)の2度にとどまる。それぞれ異例に長期にわたる金融緩和や、新たな経済フロンティアの出現が長期連続増益の背景にあった。
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