有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #マクロウォッチ

ドル高、米利上げにリスクも 新興国危機、再来はない?

3分で読める 有料会員限定

3月5日に開幕した中国の全人代。注目の経済成長率の見通しは、これまでの「7.5%前後」から「7%前後」に引き下げられた。

中国の成長率が依然高いとはいえ、新興国経済は踊り場を迎えつつある。原因の一つは、昨年後半に始まった急激な原油安だ。たとえば、原油安はBRICsの一角で産油国でもあるロシアを直撃。IMF(国際通貨基金)は2015年と16年のロシア経済成長率をマイナスと予想している。

14年以降は、それまで改善を続けてきた新興国のクレジットの「質」も変化し始めている。HSBCによると、新興国債券のうち、14年中に格上げになったのはメキシコやフィリピンなど12カ国。それに対し、格下げはロシアやブラジルなど15カ国と、格下げが格上げを上回った。

だが、過去の経済危機当時と異なり、新興国経済はより頑健になったとの見方もある。HSBCグローバル・アセット・マネジメントのブライアン・ダネット氏は「多くの新興国はドルペッグから変動相場制に移行することでインフレの抑制が可能になり、その結果、生産性が上昇している。外貨準備も積み上がっており、外的ショックが起きても十分乗り切れるようになった」と指摘する。

世界的な金利低下を受け、より高いリターンを求める資金が新興国債券に向かっている。「ファンダメンタルズの改善、比較的高い利回り、それにボラティリティの低さから、新興国債券への資金流入が増えている」(ダネット氏)という。

[図表1]
拡大する

確かに、新興国の経常収支や政府債務の対GDP(国内総生産)比は先進国よりも良好なパフォーマンスを示している(図表1)。気になるのは、特に06年以降、経常収支が赤字方向に転じつつあることだ(図表2)。交易条件の悪化に加え、米国と中国の経済減速で新興国の輸出先がなくなりつつあることが大きい。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数