日独の7─9月期GDP、ついにマイナス成長へ

踊り場なのか、それとも景気後退の入口か

11月9日、今週発表される日独両国の7─9月期国内総生産(GDP)はいずれもマイナスになる見込みだ。夕暮れの東京の高層ビル。2018年5月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[フランクフルト 9日 ロイター] - 今週発表される日独両国の7─9月期国内総生産(GDP)はいずれもマイナスになる見込みだ。世界経済は成長のピークが既に過ぎ、全体として落ち込む危険が高まりつつあることを一段と証明する形になる。

日独のマイナス成長はともに一時的要因が影響したかもしれないが、経済の基調的な動きは弱く、先行きも世界的な貿易戦争の発生は言うに及ばずリスクだらけだ。

当面で考えれば、米経済が堅調に推移して2020年にはもう一度上向くとの見方が大勢なので、世界経済がマイナスに陥ると考えるエコノミストはほとんどいない。それでも世界的な景気サイクルは2017年を天井に成熟段階に差し掛かっている中で、下振れ方向のリスクが増大している。

UBSは調査リポートに「世界経済はまた大きなソフトパッチ(踊り場局面)を迎えつつあるようだ」と記し、ソフトパッチは一時的な現象だとみなしながらも「世界中のハードデータとソフトデータの悪化ぶりは、ユーロ圏危機以降で最も深刻になっている」と指摘した。

ABNアムロのチーフエコノミスト、ハン・デヨング氏は「米経済の成長は強く、物価は上振れているので、米連邦準備理事会(FRB)の政策は引き締まり続けている。残念ながら他の地域の経済は、米国の半分ほどの力強さもない」と語った。

同氏によると、そうしたFRBの引き締めが金融市場に及ぼしている影響が他の地域にとって大きな問題を生み出しているという。

ドイツの場合

14日に発表されるドイツの7─9月期GDPは前期比0.1%減と、3年余りぶりのマイナスになると予想される。

エコノミストがその原因として挙げるのは、自動車業界が欧州連合(EU)の新排ガス測定基準への対応に苦戦し、何カ月も生産が抑制されている事態だ。年内には生産のボトルネックが解決し、プラス成長に戻るだろうという。

ただしそれはドイツ経済を巡る構図のごく一部にすぎない。コメルツ銀行は「この問題を除外しても、ドイツ経済は今年前半に比べて相当勢いが弱まった」と主張する。

新たな排ガス測定基準への対応とともに懸念されるのは足元輸出の失速かもしれない。そして世界的な貿易戦争リスクを踏まえれば、輸出が昨年の水準を急速かつ確実に取り戻す公算は乏しい。

日本の場合

内閣府が14日に発表する7─9月期GDP一次速報は前期比0.3%減と1─3月期以来のマイナス成長となりそうだ。

ドイツと同じく一時的な要因が主に作用し、日本の場合は台風や地震といった相次ぐ自然災害が響いた。もっとも、やはりその裏側には基調的な成長軌道の下振れが隠れている。

今年に入ってからの日本の成長率は1%強にとどまり、労働力の減少や財政的な支援の弱まり、金融政策による景気刺激効果の限界を考えれば、今後は経済成長がじりじりと下がっていく可能性がある。

モルガン・スタンレーMUFG証券はリサーチノートで、目先の10─12月期には小幅のプラス成長に回復するとの見方を示した。

(Balazs Koranyi記者)

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