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いまの資本主義が生む「錯綜する欲望」とは? NHK異色の「経済」番組が問いかけたこと

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  • 丸山 俊一 NHKエンタープライズ エグゼクティブ・プロデューサー/立教大学特任教授/東京藝術大学客員教授

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いまの資本主義は、どのような問題を孕んでいるのだろうか(画像:honglouwawa / iStock)
「大いに知的興味を掻き立てられた」「今の時代の閉塞感の理由が見えた」――。視聴者からこんなふうに評される教養ドキュメントがある。NHKの異色経済番組「欲望の資本主義」だ。
今年になって放送された「欲望の資本主義2018」は、より深く資本主義の本質に迫る話題作で、番組の未放送インタビューも多数収録した書籍『欲望の資本主義2』も刊行された。発刊にあたり、シリーズを手掛けた丸山俊一氏が、番組の背景を紹介する。

「リンゴを高く売ることに夢中になっているうちに、リンゴの味を忘れてしまったのか?」

『欲望の資本主義2』書影をクリックするとアマゾンのページにジャンプします(関連番組「欲望の経済史」が、5月4日午前7時に再放送されます)

童話のセリフではない。NHK BS1で新春にお送りした「欲望の資本主義2018~闇の力が目覚める時~」、その番組内でのナレーションだ。このシンプルな一文で、いまという時代に生まれがちな皮肉な状況を描写してみた。

たとえば、電車に乗れば、スマホから目を離せない人々の列が続く。バーチャルの世界を追い、ゲームに興じる若者……。数字の物語が、今日もディスプレーに躍り、人々は一喜一憂する。

生産物たるリンゴを売ることで対価を得つつ、そのリンゴ本来の味わいを忘れないというシンプルで当たり前な人間の営みは、この現代社会に生きていると、実はかなり難しいバランスゲームなのかもしれない。

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