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ツイッター創業者、新ビジネスと起業を語る 新世代リーダー ジャック・ドーシー

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INDEX

 米国シリコンバレーには「次のフェイスブック」「次のグーグル」と呼ばれるベンチャー企業が次々と誕生している。その中でも投資家とユーザーから圧倒的に熱い視線を集めているのが、2009年創業のスマホ決済会社スクエアである。
 同社が開発、無料配布している白い2センチ四方の白いカードリーダーをスマホやタブレット端末に接続し、専用アプリを開くだけであっという間にスマホなどが決済端末に変身する。従来、決済端末を導入していなかった小規模店舗や、個人事業主を中心に利用が広がり、決済額は100億ドルを超えるまでになり、米国中に決済革命を巻き起こしている。
 もっとも、スクエアが注目されるのはそれだけではない。同社を創業したジャック・ドーシーCEOはツイッターの創業者であり、米国では「第2のスティーブ・ジョブズ」との呼び声が高い。ジョブズ的片鱗はスクエアの製品を開発するうえで、見た目から使い勝手までとことんシンプルさにこだわったことからもうかがえる。スクエアの将来像についてドーシーCEOに聞いた(インタビューは2012年12月に実施)。

スターバックスが採用

――スクエア創業の経緯を教えてください。

共同創業者のジム・マッケルビーは僕が13歳の頃からの知人で、ガラス職人をやっている。あるとき、ジムが自分の作品を売ろうとしたところ、クレジットカードを使えないという理由で販売機会を逃してしまった。その話をアイフォーンでしていて、ひょっとしたらこれで何かできるのでは、という話になった。その後、ジムが1カ月ほどかけてスマホのイヤホンジャックに挿入してカードをスワイプできるハードウエアを開発し、ぼくはそれと連動するソフトを作った。いろいろな人たちに見せて回ったところ、反応もものすごくよかった。

――ビジネスチャンスはどれくらいあるのでしょうか。

米国では人々がキャッシュを使う機会は減って、どんどんクレジットやデビットカードを使うようになっており、これらをあらゆる場所で使いたいと考えている。しかし、店舗側はレジなどの導入費用が高いこともあって躊躇していた。そこで、スクエアでは無料でカードリーダーを配布し、それと連動する無料アプリも開発することでカード決済を誰でも簡単にできるようにし、料金も翌日には銀行口座に振り込まれるような仕組みを作った。

現在、カードを取り扱っているビジネスは全米で800万あるが、2600万ある中小企業や店舗はカード決済を受け付けていない。また、パーソナルトレーナーやゴルフのインストラクターといった個人事業主がいることも考えると、市場規模は巨大だ。

当初は中小店舗や個人事業主をターゲットとしてきたが、ここへきて大手小売りなどブリック・アンド・モルタル系の企業でも使われるようになってきた。スクエアはまた、「スクエアレジスター」というカードだけではなく、キャッシュや小切手もなども使えるレジのようなアプリを開発し、無料で配布している。これも中小店舗向けに作ったものだが、スターバックスに採用されたことで、今後は大手小売りで利用が広がるのではないか。

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【苦労はたくさんあった】

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