話題騒然「パナマ文書」の一体何がヤバイのか 今後さらに新情報が出てくる可能性も
モサック・フォンセカの顧客には、シリアのアサド大統領の側近 (BBCによる) や、中国政治局の現・元メンバー8人が含まれる。ガーディアンによると、英国で影響力を持つ篤志家や政治家数十人も名指しされ、キャメロン首相の父で、国内での納税を回避するオフショア投資ファンドを経営していたイアン・キャメロン氏(2010年に他界)の名前もある。
流出元は「不正使用だ」
――パナマ文書は犯罪が存在したことを示しているか?
漏洩した文書が犯罪行為の証拠を示しているかは明らかではない。
4日に、米国、フランス、ドイツ、オーストラリア、オーストリア、スウェーデン、オランダなど世界中の国が、漏洩データの調査を開始した。
オフショア会社に資金を移して保有することは、脱税やマネーロンダリングなどの違法行為の手段とはなり得るが、保有自体は違法ではない。
――モサック・フォンセカの対応は?
ガーディアン向けの長文の声明で、その業務を擁護した。また、報道機関に対しては法的措置をちらつかせた。
声明は「企業が多様な正当な理由により、管轄の主体が異なる商業法人を設立するのは、合法かつ一般的だ」と説明。また、設立した企業が違法な目的のために利用されないよう保証するため、可能な限り「常に国際協約を遵守してきた」と主張した。
また、報道機関が「当社から盗まれた占有文書および情報への不正アクセス」を行ったとした上で、「不法に取得された情報や文書を利用することは犯罪であり、当社はすべての可能な刑事および民事上の救済を追求することを躊躇しないだろう」としている。
(執筆:Liam Stack記者)
© 2016 New York Times News Service
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