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「もともと安さで売っていたブランドではない」 パソコン値上がりの中でも富士通FMVが高価格路線を変えない理由

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る富士通クライアントコンピューティングの大隈健史社長
冬モデルのノートパソコンを手にする富士通クライアントコンピューティングの大隈健史社長 (写真:筆者撮影)
  • 石井 徹 モバイル・ITライター

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パソコンの値段が上がっている。メモリーやSSDといった部材の価格が高騰し、各社が製品価格に転嫁し始めた。パナソニックは10月1日にレッツノートの個人向け一部モデルの出荷価格を改定している。富士通クライアントコンピューティング(FCCL)が10月22日に発表した「FMV」の2026年冬モデルは、市場想定価格が税抜で23万円弱から31万円強と、安い買い物ではない。

FCCLの大隈健史社長は発表会の冒頭で、2026年度の市場環境を「決して楽観できるものではない」と言った。Windows 10のサポート終了に伴う前年度の買い替え需要の反動に加えて、部材の高騰がある、という認識で、発表会後の囲み取材では、上期の売上と利益が前年同期比でマイナスだったことも認めている。それでも同社は、安さで売るブランドに転じる道を選ばなかった。

大隈社長は2026年の市場の変化として、部材の高騰とAIの浸透を挙げた(写真:富士通クライアントコンピューティング)

電池を自分で替えられるモバイルノート

冬モデルはノートパソコンの全シリーズを刷新した。中心は持ち歩くための14型「Note U」で、最軽量の機種は重さ約634gを保ったまま、動画再生時の電池の持ちを前モデルの7.0時間から7.5時間に伸ばした。価格は26万円強から31万円強で、Intel、AMD、Qualcommのどのプロセッサーを選んでも、AI処理の専用回路を備えた「Copilot+ PC」になる。

はかりに載せたNote Uの最軽量機種(写真:筆者撮影)

Note Uのうち1機種は、電池を自分で交換できるようにした。本体のレバーを操作すると電池が外れ、新しい電池を差し込むだけで済み、工具は要らない。修理に出せば預けている間はパソコンが使えないが、手元で新品に替えれば、大学3〜4年の就職活動や卒業論文の時期に電池の持ちを戻せる、とFCCLはアピールする。

電池を取り外したNote Uの底面(写真:筆者撮影)

家の中で部屋を移って使う14型の「Note M」は、天板とキーボード面をアルミに変え、生産を国内に移し、同じく電池を自分で交換できるようにした。価格は23万円弱で、冬モデルの中では一番手頃だ。13.3型の「Note C」はホライゾンブルーとピンクゴールドの新色に変わり、タッチパネルとHDMI端子を加えて28万円弱。机に据える16型の「Note A」は26万円強から31万円弱で、DVDドライブを残した。発売日はNote Aが10月23日、Note U、C、Mが11月13日だ。

直販サイト「FMV Store」限定のモデルも3つ用意した。KDDIの「povo」の回線を内蔵したNote Uは、3年間で100GB、500GB、1TBのいずれかのデータ容量が最初から付き、足りない日は24時間使い放題を330円で買い足せる。11月3日公開の映画「ゴジラ-0.0」とコラボしたNote Uは、天板にゴジラの横顔を黒いインクで描いた。Note Cにはイラストレーターの長場雄氏が描き下ろしたイラストを天板に印刷したモデルがあり、1年間の期間限定で売る。キーボード、マウス、ディスプレイの周辺機器ブランド「FMV Accessory」も同時に立ち上げた。

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