2026年の中間選挙で民主党が決定的な勝利を収め、上下両院を掌握した。共和党が行政府と議会を支配した2年間は終わり、力のバランスが激変する。これによってテクノロジー産業は大きな影響を受ける。規制緩和と民間主導を基調としてきたトランプ政権のAI(人工知能)政策は、継続的な政治的監視にさらされることになる。
ベンチャーキャピタル(VC)やスタートアップから、AI・エネルギー産業を主導する大企業まで、経営者はその帰結を見極めようとしている。影響は一様ではない。ある産業に不利な変化が別の産業には有利に働き、同じ業界でも企業ごとに明暗が分かれることになりそうだ。選挙結果と企業の関係は単純ではない。
投票日に、筆者が再生可能エネルギー分野の先駆的企業の創業者と交わした会話は、この複雑さを端的に示していた。この創業者は「共和党の敗北は、新しいエネルギー事業の規制承認を遅らせる可能性がある。他方、民主党の勝利によってクリーンエネルギーへの政治的熱意を呼び戻し、より手厚い財政的インセンティブにつながるかもしれない」と語っていた。その創業者はさらに、近年のワシントンでは稀になった超党派合意の可能性に希望を見いだしていた。エネルギー安全保障、産業競争力、アメリカの技術的主導権をめぐり、気候政策の従来の党派対立を越える合意である。
選挙結果が、企業の短期計画を妨げながらも、長期的な事業環境を改善することもある。投資家や起業家にとって重要なのは、誰が権力を得たかだけではない。政治条件の変化が事業機会をどう変えるのか、である。そして、どの企業がそれに最も的確に対応するかである。
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