「ラジウム温泉行かない?」
ミカンから、私とミカン、そしてMのグループラインにメッセージが届きました。ミカンは同い年の、Mは同世代の友人です。
「山梨に有名なラジウム温泉があるらしくてさ。行ってみたいんよ」
実は、ミカンは少し前にとある病が見つかって、現在療養中です。といっても元気に暮らしていて、深酒などで乱れ気味の生活を見直した成果なのか、むしろ今は病気が見つかる前よりもハツラツとして見えるほどです。
「すごくいいって聞いてさ」
「湯治ってやつか」と私が言うと、「そうそれ。すごくいいって聞いてさ、一度やってみたいなと」。ミカンが答えました。
「いいじゃん、行ってみようよ。私、現地のお店とか宿とか調べとくよ。そういうの得意だから」
Mは早速乗り気です。Mは調べ物や手続きなどさっさとすませてくれるので、一緒に遊ぶときはいつも頼らせてもらっています。私とミカンは得意なことと苦手なことが似ていますが、Mはかなり違うタイプです。
「宿はね、『不老閣』ってとこがいい。“洞窟風呂”があるんだって」
ミカンの療養仲間が強く勧める、湯治客に大人気の老舗旅館だそうです。洞窟風呂とはどんなところなのか、私はかなり温泉に行っているほうですが、経験がなく、幻想的なイメージが膨らみます。また、放射性物質の一種のラジウムが体にいいという説があるのも興味深く、普段行く温泉との違いも確かめてみたくなりました。


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