有料会員登録
ライフ

アワビ91%減、サザエ76%減の衝撃…「ここ3~4年はほぼ獲れない」 海に残された"無数の殻"が告げる「海の限界」

7分で読める
築地場外市場で販売されていた大型アワビ
築地場外市場で販売されていた大型アワビ(写真:筆者撮影)
2/4 PAGES

日本人の多くは、アワビやサザエを好んで食べるが、藻場への関心は低い。一方、海藻そのものは、日本の食文化に深く根付いている。

紅藻・緑藻・褐藻(ディスカバーブルー提供)(写真:筆者撮影)

食べられる海藻は約60種類に上り、大きく分けると、紅藻、緑藻、褐藻の3種類あるという。紅藻は巻き寿司など海苔の原料に、緑藻は味噌汁に入れるアオサなどに、褐藻は煮物に使うヒジキなどに利用される。

「環境にいいことをしている」を訴求する一過性のイベントではない

今年1月、真鶴町で横浜国立大学臨海研究センターが中心となり、藻場再生の取り組みを通じ、持続的な海との関わり方を皆で考える市民科学プロジェクト(MOBA Science Project)が始まった。MOBAには、Manazuru Ocean, Better Action(真鶴の海を、よりよくする行動)との思いが込められている。

プロジェクトには地元の岩漁業協同組合、県水産技術センター、NPO法人、ダイバー、博物館学芸員、町民など幅広い関係者が連携・参画している。

相模湾の藻場再生の取り組みの中では後発だが、先行組の経験や知見を活用。プロジェクトの発起人の横浜国立大学大学院環境情報研究院の髙山佳樹助教(34歳)は、「環境にいいことをしている」ことをアピールする一過性のイベントではないと強調する。

目的は、地域の人々と一緒に、藻場を再生する方法を探り、本当に再生できるのかを確かめていくことだ。取り組みに必要な労力や課題、うまくいったことも、うまくいかなかったことも、ありのままに共有する。そのために、SNSなどで状況を毎月、更新している。

横浜国立大学大学院環境情報研究院の髙山佳樹助教(写真:筆者撮影)

さらに、藻場再生だけを目指すのではなく、「地域の人々が海の現状と再生の難しさを知り、これからの海をどうしていきたいのかを考え、地域社会としての判断につなげていくことも目的としている」と話す。

3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数