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黒ヤギや鶏で代替? 韓国で「犬食禁止」まであと3カ月、 長年親しんだ味を惜しむ声も…"食文化を法律で禁じる"ことの意味

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ポシンタン 犬食 韓国
ソウルの店で出された韓国の代表的な犬肉料理「ポシンタン」(写真:小林毅樹氏提供)
  • 西嶋 広美 フリーライター/翻訳者(韓国語)
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韓国には、日本の「土用の丑の日」に似た「伏日(ポンナル)」がある。7~8月の一年で最も暑い時期に当たり、暑さを乗り切るために栄養のある料理を食べる日だ。参鶏湯(サムゲタン)などが代表的だが、かつては犬肉料理も伏日の定番だった。

26年の夏は、犬肉料理店にとって、法律による禁止前最後の伏日となった。

韓国の聯合ニュースは26年8月、ソウル・鍾路(チョンノ)区にある新進(シンジン)市場の犬肉料理店について報じた。店には高齢の客が集まり、40年間食べ続けてきたという78歳の男性は、来年から食べられなくなることに寂しさをにじませた。

一方、同通信社は25年7月、伏日を前にしたソウル市内の専門店街の様子も報じている。以前は伏日の前後に客が集中していた店でも、夕食時が近づくころの客はわずか3組。店の関係者は、客足の減少による経営の厳しさを訴えていた。

長年親しんだ味が失われることを悲しむ声がある一方、犬肉料理を食べる習慣そのものは衰退している。そんな対照的な状況が浮かび上がる。

実は、筆者の周囲にも、犬肉料理が食べられなくなることを残念がる日本人がいる。抵抗を感じる人ばかりではなく、実際に食べた経験があり、韓国の食文化の一つとして受け止めてきた人もいるのだ。

なぜ韓国では犬肉料理が食べられてきたのか

韓国を代表する犬肉料理が「ポシンタン(補身湯)」だ。犬肉を煮込んだスープ料理で、「ケジャンクク(犬醤湯)」や「ヨンヤンタン(栄養湯)」などの名称でも知られてきた。

大田(テジョン)の店のポシンタン(写真:小林毅樹氏提供)

韓国料理に詳しいコリアン・フード・コラムニストの八田靖史氏によると、三国時代(4~7世紀頃)以前から犬肉料理は食文化の一部として存在し、朝鮮時代(1392~1897年)の文献にも多数登場するという。

「当時、牛は農作業の働き手でもあり、たいへん高価だったため、庶民層ではとても口に入らず、比較的身近なのが犬肉だったようです」

ただし、日常的に食べられるものではなく、病気のときの栄養補給など、特別な意味合いを持っていたそうだ。

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