ただ、気になることもあります。確かにWOWOWには良質なドラマが数多くありますが、それだけでNetflixやU-NEXTなどを利用する視聴者を、新たにLeminoへと引きつけられるのかは別問題です。WOWOWオリジナルドラマの一部は、すでに他の動画配信サービスでも視聴できます。
新作で勝負するにしても、作品の話題性には課題があります。
例えばNetflixの新作ドラマで大ヒットしている『ダウンタイム』は、美容整形をめぐって何が正しいのか、簡単には割り切れない感情を巧みに突きつけてきます。
一方、WOWOWのドラマは答えを1つに絞る傾向があり、毒っ気が少ない。見終わった後にSNS上で何か言いたくなるような仕掛けに物足りなさを感じます。「WOWOWのドラマが観られること」と「WOWOWのドラマを見るためにLeminoを選ぶこと」の間には、まだ距離があるように思うのです。
その点、オリジナル作品の制作だけにこだわらず、日本の視聴者が求めるコンテンツを徹底してそろえてきたU-NEXTの戦略は潔い。
カンヌで見た「視聴者が先、事業が後」という最新戦略
とはいえ、U-NEXTにはU-NEXTの勝ち方があるように、新生Leminoにも別の可能性はあります。
それは、ドコモが持つスタジアムやアリーナなどの施設、ポイントサービスを活用し、音楽ライブやスポーツイベント、チケット販売、グッズ展開などを映像コンテンツと組み合わせる構想です。コンテンツを起点にファンとの関係を深め、視聴の先にある収益機会まで広げていく。そんな攻め方にこそ、勝機があるのではないでしょうか。


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