「フラッグシップ・クロスオーバー」を標榜し、2026年7月に日本国内で発売された新型車「ボルボES90」。
注目点は、全長5mの余裕あるサイズのピュアEVであること。従来ラインナップにあった、セダンの「S90」とステーションワゴンの「V90」を1台にまとめたようなボディコンセプトも特徴だ。
乗ると、よく出来ているのに感心。早めにBEV(バッテリー駆動EV)開発に着手してきたボルボだけに、洗練性が感じられる出来栄えだ。
ドイツのメーカーをはじめ、ジャガーも(もっと高額だが)「タイプ01」を発表するなど、プレミアムクラスのBEV化が、いま着実に進行している。
9000万円を超えるが、フェラーリ「ルーチェ」もバッテリー駆動のクロスオーバータイプの4ドアだ。
今回ボルボが送り出したES90は、BEVのプレミアム市場を狙うという点で、トレンドに遅れをとっていない。
20年に「XC40 Recharge Pure Electric」を一般販売して以来、BEVに豊富な経験をもつボルボならではのモデルと言うべきか。
720kmを走れるツインモーターモデル
日本には、1モーターで後輪駆動の「シングルモーター」と、前後にモーターを搭載する全輪駆動「ツインモーター」が導入される。私が今回乗ったのは、最もパワフルなツインモーターのほう。
システム最大出力は500kWで、同最大トルクは870Nmとパワフル。静止から時速100kmまでの加速は4秒しかかからない。
800ボルト・テクノロジーを使い、106kWhの駆動用バッテリーで一充電走行距離は720km。「これまでのどのボルボのBEVよりも長い航続距離を実現」とうたわれる。
印象的には、BEVの良さであるスムーズな加速はもちろん、ステアリングホイール操作への車体の追従性の良さもあり、軽快で、すいすい走り回れる、と感じられるクルマだ。
内装もボルボ独自というのか、シンプルさを旨とするデザインで、木目調を生かした素材感や、やわらかい印象の色づかいが、たいへん落ち着く。
一方で、その気になれば太い駆動トルクによる、するどい加速も味わえる。


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