さらに後席乗員には、運転席あたりから後頭部ぐらいまでの長さをもつガラスのパノラミックルーフ越しに、空や並木を眺める楽しみもある(前席にいるとほとんど見えない)。
かつて本国のボルボは、BEV化100%目標時期を「2030年まで」としていた。最近では計画に修正を加え、「2025年までに50〜60%をBEVとPHEVに、2030年までに90〜100%をBEVとPHEVに」としている。
BEVの販売は、各国政府の補助金や、あるいはエンジン車の通行規制など、クルマの出来や価格だけでない要素に影響されやすい。
ボルボも、アメリカやヨーロッパの大きな市場などで、期待していたほどの売れ行きが望めなくなっていることから、PHEVなどを残す決断をした。
充電環境に恵まれていない人にとってPHEVはありがたいのだが、冒頭で触れたとおり、ピュアEVのES90には、バッテリー駆動ならではのキャラクターがしっかりある。
ひとつは、ショファードリブンとしても使われる前提で見たときの、広くて静かでスムーズというキャラクター。
もうひとつは、先に書いたように、重量級の車体をうまく生かしての独特な乗り味の創出。うまいなぁと思わされた。
真のライバルはレクサス「ES」か?
ES90は日本では3つのモデルでラインナップが構成される。
ベースモデルの「ES90 Plus Single Motor Extended Range」が979万円。上に位置するのはやはりシングルモーターで後輪駆動の「ES90 Ultra Single Motor Extended Range」の1129万円。
そしてトップモデルは、前後にモーターを搭載する「ES90 Ultra Twin Motor Performance」(1229万円)だ。
ヨーロッパのメーカーは、BEVでもって、BEVでしか手に入れられない個性づくりを、着々と進めている。日本でもレクサスが新型「ES」(全輪駆動のES500eが920万円)などでがんばっているので、いいライバルが出てきたとしたい。
ボディサイズ:全長5000mm×全幅1940mm×全高1545mm
ホイールベース:3100mm
車重:2560kg
パワートレイン:電気モーター×2基
駆動方式:全輪駆動
駆動用バッテリー容量:106kWh
システム最大出力:500kW
システム最大トルク:870Nm
乗車定員:5名
一充電走行距離:720km(WLTCモード値)
価格:1229万円


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