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《広瀬すず、28歳の現在地》「経験が追いつかないと感じることも」…主演作を重ねるほど感じる"役柄と自分自身との距離"

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広瀬すず
「旅行や勉強など、ちょっとしたことでも、人より経験が少ないと感じることがある」(写真:長田慶撮影)
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16歳だった2015年、広瀬は自身の母親とともに東京で暮らしていた。早朝から仕事がある日には、母親も起きて食事を用意してくれたという。母親とともに故郷を離れた広瀬と、母親を置いて島を出られなかった暁海。故郷の静岡から東京へ出てきた自身の歩みについても、こんなふうに語った。

「気づいたら導かれるように東京に出てきた感覚があって。自分で道を切り開いてきたという経験がないからこそ、共感できることが少ないのかな、と感じていた時期もありました」

(写真:長田慶撮影)

若くして第一線に立ち、数々の作品で主演を務めてきた。それは、誰にでもできる経験ではない。

一方で、その特別な時間を過ごしてきたからこそ、経験できなかったこともある。広瀬が演じることの難しさとして挙げたのは、自分がまだ知らない人生の多さだった。

今回、初めてタッグを組んだ藤井道人監督は、そんな広瀬の芝居をどう見つめていたのか。

いちばんいい芝居ができたと感じるのは「リハーサル」

藤井監督は公式のプロダクションノートで、「過去いちばんの広瀬すずを撮れた」と語っている。では、広瀬自身が「いい芝居ができた」と感じるのは、どんな瞬間なのか。

「いや、もうリハーサルがいちばんいいと思います」

思いがけない答えだった。

(写真:長田慶撮影)

「最初は新鮮さがあるというか、潤いや水分がたっぷりある状態のお芝居のほうが、やっぱり純粋なんですよね。

カットやテイクを重ねていくにつれて、どうしても多少なりとも熟されていくので。その擦れていった部分を、自分で全部埋めていく作業は難しいなと感じます」

藤井監督は、そのわずかな変化まで理解してくれたという。

「ちょっとした動きまで拾ってくださるので、撮影の序盤から、私たち役者にも『理解してくれる人なんだ』ということが伝わってきました。

私がやりたいこと、監督がやりたいこと、それに応えたいという気持ち、そして流星くんの動き。そうしたすべてのバランスを待ってくださるんです。すごく贅沢なやり方だなと思いました」

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