役は以前より自分になじむようになった。それなのに、演じること自体は難しくなっているという。
その理由を聞くと、広瀬は10代の頃を振り返った。
多くの人生を演じてきた…それでも「経験が追いつかない」
「10代の頃は、そのときにしかできない作品や役をたくさんやらせていただいていたので、私自身のエネルギーもそこに集中していたんだと思います。発散するようなお芝居の仕方だった気がしますね」
芝居への向き合い方そのものは、今も大きく変わっていないという。ただ、年齢とともに演じられる役柄は広がっていった。
「大人になって、こういう世界も広がっていくんだ。楽しいなと思っていた時期もありました。でも、だんだん自分自身の経験が追いつかないと感じることも出てきて。
私は早い年齢からこの世界に入ったので、同級生や同世代の人たちが社会経験や人生経験を積んでいる一方で、私が経験してきたのは、役を通じてのことのほうが多いんです。
いろいろな経験をしているように思われるかもしれませんが、実際にはこの仕事しかやってこなかったので。お芝居の現場以外の世界をあまり知らないというか。旅行や勉強など、ちょっとしたことでも、人より経験が少ないと感じることがあるんです」
同世代の友人と話していても、その違いを感じるという。
「友達だったら『この苦しみはわかる』と感じるようなことでも、私には実感としてわからないことがあるんです」


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