実は中高年層の給与の低下には構造的な問題もある。1995年の賃金は20~24歳(男女計)の賃金を100とすると、男性の40~44歳は200.3、45~49歳は217.6、50~54歳は223.9と2倍を超えていた。
25年は、40~44歳は164.0、45~49歳は173.3、50~54歳は180.2となり、2倍を切るなど年代別の賃金カーブが緩やかになり、給与のフラット化が進行しつつある。
年功序列の時代はすでに崩壊し、給与を直撃
その理由の1つは管理職になれる人が減ったことだ。大手食品加工メーカーの人事担当者はこう語る。
「45歳の同期で課長になれない社員が6割近くいる。課長になると年収900万円以上、部長になると1300万円を超えるが、課長にもなれないと50代でも700万円止まりという人も少なくない。生活できないことはないが、暮らし向きは楽ではないだろう」
同社は人事制度上、総合職は40歳になると定期昇給がなくなる。人事評価によって昇給も可能だが、S、A、B、C、Dの5段階評価でC評価は昇給せず、D評価は逆に減給というマイナス査定を設けている。
ある大手サービス業ではこうした成果主義評価に加えて、管理職から降格するなど等級ダウンも発生する制度を導入している。
同社の人事担当者はこう語る。
「45歳ぐらいになると、2・6・2の法則ではないが、課長に昇格できるのは2~3割程度。真ん中の6割は係長クラスだ。ポストオフ(降格)制度があり、3期連続で評価が低いと降格されるが、毎年数十人近くが降格され、係長職になった人も多い。
下の2割は管理職になる芽がほとんどなく等級が低いまま。その中には年収600万円程度の人もいるが、家族持ちだと子どもの教育費を考えると、共働きでないと苦しいだろう」
かつて同期であれば、ほぼ横並びで昇格・昇進していた年功序列の時代はすでに崩壊し、給与を直撃している。


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