欧米の糖尿病患者はほとんどが肥満だが、日本人は太っている人もいれば、痩せている人もいる。この食事法は、どちらにも効いた。
山田医師自身もこの食事法を試したところ、半年で体重が8キロ減り、20歳の頃の体重に戻った。以来、18年間ベスト体重を維持しているという。ストイックな運動はしていない。
「週に1回、1時間だけジムに行っています」
取材に同席していた妻のサラさんは、逆に体重が増えたそうだ。
山田医師がダイエットをしていたときは、カロリー制限食を自宅で支えるうち、サラさん自身も体重が減り、髪の毛まで細くなっていったという。脂質やタンパク質をしっかり食べ始めると、体重だけでなく、髪の毛のハリも戻ったそうだ。
我慢を求める食事指導からの転換
実際に患者の数値が改善したことを受け、山田医師は糖尿病治療における食事指導を変えていった。それまで油を控え、食べる量を減らすよう指導されてきた患者に、「油は食べていい。腹八分目で我慢しなくていい」と説明すると、みな驚きながらも、とても喜んだという。
この糖質制限食が日本糖尿病学会『糖尿病診療ガイドライン』に盛り込まれたのは、論文の発表から16年後の2024年のことだ。
実際に検査値が改善し、薬の量が減った人やインスリン注射の必要がなくなった人も大勢いる。


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