2005年、当時35歳だった山田医師は現在より体重が10キロほど重く、腹囲はメタボリックシンドロームの基準ぎりぎりの85センチ。立った状態で下を見ると、お腹でつま先が見えなかったという。
さっそく、油を控えた低カロリーの食事を始めた。
医者も、自販機の前で心が折れた
「油は1グラムあたり9キロカロリーあります。カロリー制限は、カロリーの高い油を制限することと、ほぼ同じ意味で使われていたんです」
昼食は、毎日、社食のざるそば。週に1度だけ、病院の前にある少し高級なそば屋に行ったそうだ。
お腹が空くと、休憩室にある自動販売機で黒いパッケージのダイエット系コーラを買い、胃を膨らませたという。
「炭酸でお腹がいっぱいになるので、これはいい作戦だと思ったんですよ」
ところが、カロリー制限を始めて1年ほど経ったある日、いつものように黒いコーラを買おうとしたところで、ぴたりと指が止まった。空腹のストレスが限界に達したのだ。
「もうこんなの嫌だ。こんなの嫌だーーー!」と感情が爆発し、隣の赤いコーラのボタンをガンと押し、その場でガーッと飲み干したという。
以来、カロリー制限を止め、普通に食べるようになった。数キロ減っていた体重はすぐに戻ったそうだ。リバウンドである。


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