「アルバイトしか募集していなかったのですが、大阪店の店長との面接で、社員になりたいと伝えると社長に取り次いでもらいました。次の日に社長に面接してもらい、26歳には独立したいという想いも伝えた上で、その場で採用してもらいました」
2021年、コロナ禍真っ最中で、外食産業全体が大きな打撃を受け、先行きの見えにくい時期でもあった。なぜ、採用してくれたのか。後に遠藤さんが社長に尋ねると、「こんなにクレープが好きな人は初めてだったから、面白そうだなと思った」という答えが返ってきたという。
入社後、遠藤さんは独立に必要な経験を積める機会があれば、積極的に手を挙げた。社長もそれを後押ししてくれた。入社からわずか2カ月で大阪店の店長に。その4カ月後、名古屋に新店舗を出す際には、「立ち上げを経験したい」という希望がかない、オープンに携わった。
名古屋店の立ち上げ後には、東京で2店舗を同時に立ち上げる仕事も任された。自分の店を持つには、クレープをおいしくつくれるだけでは足りない。店舗の運営や、新しい店を一から立ち上げる経験も必要になる。遠藤さんは、独立に向けてそうした経験を一つずつ重ねていった。
26歳までに独立しようと考えていた遠藤さんだったが、実際の独立は予定より早まった。東京で新店舗の立ち上げに奔走していたとき、大阪で理想の物件に出会ったからだ。
開業資金150万円、金融機関からの借り入れなし
遠藤さんの趣味は物件サイトを見ることだ。東京の新店舗の立ち上げに奔走していた頃も、夜になると寝る前に趣味の物件探しをしていた。そんな中、寺田町で理想的なテナントを見つけた。
「私は生まれ育った場所が田舎なので、やっぱりちょっとローカルな感じの街が好きなんです。寺田町は都会のそばだけど、ローカルな雰囲気も残っていて、ちょうどいいなと思いました。駅からすぐというのと、近くに花屋さんと公園があって。ここで店をやるイメージが浮かびました」


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