有料会員登録
ライフ

「アヤシイ仕事はやめなさい」教官の言葉に揺れた夜…鏡リュウジが学術の道を捨てて仕掛けた『天使の事典』誕生秘話

7分で読める
天使
独立後に「天使占い」を考案した鏡リュウジ氏。アイデアが次々と浮かんだそうです(写真:パーシー/PIXTA)

INDEX

学術の道とメディアの仕事の間で葛藤していた鏡リュウジ氏は、ひとつの奇妙な夢をきっかけに大学を離れる決意をします。独立後の不安や挫折を乗り越えて開花した独自の占星術観を、鏡氏の新著『占い師の正体』から抜粋・編集してお届けします。

ホロスコープを吐き出し続ける部屋

1993年、比較文化で修士号を取得。そのまま博士課程後期に進む予定でしたが、僕にとっては大事件が起きました。博士課程後期に進むための願書を出し忘れてしまったのです。

間抜けすぎますね。そこで大学の先生方が気を遣って、非常勤講師(いわゆる助手)のポストを用意してくださいました。

ところが、メディアでの活動が派手になってきて、どちらが本業かわからなくなってきました。

大学の先生は雑誌なんて読まないだろうからバレないに違いないと、タカをくくってバイト感覚で雑誌に占いの記事を書いたり、翻訳をしたりしていたのですが、さすがに先生方にも「鏡リュウジ」としての課外活動を知られるように。

しかも占いという、いささかアヤシイものなので、なにかと厄介です。心配した指導教官から、「そろそろ仕事はやめたらどうか」と助言されました。

アカデミズムに進むか、もう少しメディアの仕事をやってみるか――かなり迷いましたが、正直いうとメディアの仕事が面白くて、今やめるのはちょっともったいない、という思いもありました。

一方で、学問の世界は厳しく、博士論文を書く自信はありませんでしたが、ここでまっとうな道に戻るべきだろうとぼんやり考えていました。

2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数