東大合格を手にするような子どもたちに、私は「多角読み」という読み方を紹介していました。
同じ文章でも、見る角度を変えると、気づくことや感じることが変わります。
例えば、相手の意見に反対だと感じたときに、すぐに「間違っている」と結論づけるのではなく、
「どんな経験や立場から、この意見が出てきたのだろう」
「自分とは違う前提に立っている可能性はないだろうか」
と、少し角度を変えて読んでみる。
「理解すること」と「賛成すること」は別です。
相手の主張を正確に理解したうえで、「それでも私は違うと思う」と判断することはできます。そのほうが議論も深くなるはずです。
「ひとつの角度」だけから文章を見ない
SNSでは、相手の顔も声も見えません。だから文章の一部だけを見て、「この人はこういう人だ」と決めつけてしまうことがあります。
しかし、強い言葉を返す前に、もう一度だけ文章を見直してみてほしいのです。
・なぜそう言っているのか
・自分が勝手に補ってしまった意味はないか
・別の角度から読めないか
こうして文章を丁寧に読むことは、国語のテストで点数を取るためだけの技術ではありません。仕事でメールの意図を取り違えないためにも、会議で相手の主張を正確につかむためにも、ニュースやSNSの情報を判断するためにも使うことができます。
私が『東大合格者が身につけた 一生使える「読み方スキル」』で解説したのも、まさにこうした「日常で使える読解力」です。
書いてあることを正確につかみ、自分の解釈と切り分け、相手がなぜそう言っているのかまで考える。
そうした読み方を身につけることは、SNSで誰かを不用意に「敵」にしてしまうのを避けるためにも、役立つのではないでしょうか。


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