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キャリア・教育

出世にも収入にも限界が…「幸せになりにくい社会」で「どうしたら幸せになれるか」と問う人の思いがけない想定ミス

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考え方を変えて幸せになれるなら話は早いが
考え方を変えて幸せになれるなら話は早いが(写真:saki/PIXTA)
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幸福研究が幕を開けたきっかけは、アメリカの心理学者エド・ディーナーによる1984年の論文だったという。そしてそののち、徐々に幸せについての研究が学会の注目を浴びるようになったのだそうだ。

「幸福100パーセント」とかいう謎ワード

著者はディーナー教授の研究室に留学した経験を持つが、当時も幸福を研究するということ自体がなんなのか、(友人たちも含めて)理解できなかったと振り返っている。

だが、状況は変化した。

わずか40年後の今、学会はもちろん近所の小学生たちの会話にも、幸せという言葉がしょっちゅう出てきます。プライベートな会話の話題を超えて、今では幸福は産業的、政治的用途にも使われます。私の職場のある、ソウル市の西大門(ソデムン)区のスローガンは、「幸福100パーセント」です。通勤しながらよく目にするのですが、いまだにどういう意味なのかよくわかりません。(272ページより)

たしかに「幸福100パーセント」は謎ワードだが、言い換えればそれだけ幸せについての関心順位が(よい方向へと)変わったということなのかもしれない。そして今後も、日常的な暮らしと結びついたかたちで変化していくに違いない。

著者のいうように、少し前まで人類は、空腹や寒さ、病気といった苦しみに悩まされながら生きてきた。それらのマイナス要因を「欠乏」と呼ぶのなら、“欠乏の時代”を生きる人の人生の目標が、幸せという基本的な欲求を満たすことになったとしても不思議ではない。

おなかいっぱい食べて、眠ること――。

そんなときに味わう代表的な経験が快感であり、おそらく以前は、その理想的なあり方が幸せだったのだろう。

今は違います。相対的に貧困はありますが、地球上の大部分の人は衣食住の基本的な欲求を満たして暮らしています。肥満が増え、多くの病気はなくなり、ロボットのおかげで個人の時間も増えています。この流れは今後も続くでしょう。人類は豊かさを超えて徐々に資源と時間が残る「余剰」の人生を生きることになるのです。(273ページより)

だとすれば、食べ物、病気、けがなどに関する心配や問題のない暮らしは、私たちに永遠の幸せをもたらしてくれるのだろうか?

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