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キャリア・教育

出世にも収入にも限界が…「幸せになりにくい社会」で「どうしたら幸せになれるか」と問う人の思いがけない想定ミス

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考え方を変えて幸せになれるなら話は早いが
考え方を変えて幸せになれるなら話は早いが(写真:saki/PIXTA)
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賢くなりすぎた現代人たちのミスは、この単純さを直視せずに生きている点にある。だから一生懸命お金を稼いで出世することに人生を捧げる。
なのに、どういうわけか今日は昨日より幸せになっているわけじゃない。幸せの本質と相性の悪い人生を生きているからだ。(7ページより)

人は幸せになるために生きるのではない

2つ目は、幸せの理性的な面より、本能的で動物的な面に関心を置いている点。

ネクタイを締めている姿が、あなたの上司である部長のすべてではない。ときおり漏れ出てくる彼の欲望や利己心、絶望や悲しみが部長という人間の実体をずっとよく表しているともいえる。(7〜8ページより)

幸せも同じなので、彼が締めている社会的慣習や価値のネクタイをゆるめ、彼の丸裸の姿を見る必要があるということだ。

そして3つ目。本書は幸せについての通説的な思考の枠組みから脱しようと試みたのだという。

幸せになるために生きるのではなく、生きるために幸福感を覚えるようにできているのが人間なのである。(8ページより)

著者のいうこの“新たな視点”は、“普遍的な視点”であるともいえないだろうか。いずれにしても、鮮度のある価値観である。

ところで、本書が刊行されてからもう10年経つそうで、現在に至るまでには多くの質問が寄せられたそうだ。ここでは、それらに焦点を当てたい。

Q:幸せが「生存のための道具」ならば、無条件に幸せであればあるほどよい、という意味でしょうか?

著者はこの地位を明確に否定すると同時に、誤解されやすい部分だろうとも認めている。

幸せ(感情)は道具だというが、それは「ある目的(生存、再生産)を達成するのに使いみちがある」という意味なのだそうだ。だとすればその道具は、「きちんと」作動しなければならない。状況とは無関係に、無条件に活性化すればいいわけではないのだ。

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