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朝ドラ《ブラッサム》のモデル・宇野千代の波瀾万丈な人生、一生現役で稼いだ作家が88歳を前に語った"いまが一番幸せ"

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『宇野千代 ちょっと自伝』より
「いまが一番幸せ」。朝ドラで注目される宇野千代さんが語った言葉を紹介します(写真:『宇野千代 ちょっと自伝』より)

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NHK連続テレビ小説『ブラッサム』の主人公のモデルとして、いま改めて注目を集めている作家・宇野千代。
「恋多き作家」として知られる一方で、その人生を貫いていたのが、「働くこと」への強い思いでした。小学校の代用教員から始まり、作家として小説を書き、女性誌『スタイル』を創刊。88歳を迎えようとしてもなお、「一生、現役で働くのがわたしの理想です」と語っています。
そんな宇野千代が、80代後半から90代前半までの間に、自らの人生を振り返って語った言葉をまとめたのが、『宇野千代 ちょっと自伝』です。自由奔放に見えて、いつも働き、自分の力で人生を切り拓いてきた彼女の生き方を、本人の言葉からたどります。

一生、現役で稼いでいたいもの

世の中の人にはね、お金の話なんかするのは厭(いや)らしいことだ、と言う人が多いけれど――わたしは金の話が大好きですよ。でも、その割には、なかなか手には入り難い。

生進忘れられないのは、中央公論で、處(しょ)女作の『脂粉の顔』の原稿料を貰ったときですねぇ……。送った原稿がどうなったかな、と思って北海道から出てきて、中央公論社を訪ねた。

瀧田樗陰が、ほら、あなたの小説はここに出てますよ、と言うの。それで、原稿料も持って行きますか。―そう言われて吃驚してねぇ、頂けるなら頂いて行きたいです、と言ったら―そのときのお金で一枚三円、なんでも百二十一枚分で、三百六十三円だったと思います。

そんなに大金の原稿料を貰っておったまげたのよ。その現金を持って往来に飛び出した。『生きて行く私』に書いたけれど、本郷にいた頃にしょっちゅう通っていた追分町の質屋さんへ駆け込んで行って、質屋の番頭さんに自慢して見せたの。いつでもありったけの着物を質に入れてたんですから。それを、出して。

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