「怪しい少年少女博物館より規模が大きくて、すごいわ……」
たっぷりと濃密な鑑賞がやっと終わり、出口に着いて私は妹に言いました。
「ここ、来れてよかったけどもうお腹いっぱいかも」
「怪しい少年少女博物館」が閉館するからと来た旅ですが、妹は「少年少女のほうは、もう行かなくていい。カオスは充分堪能した」と精魂尽き果てた様子でした。
「ねこの博物館」で見た展示物の衝撃
「でも、『ねこの博物館』は行くよね」
私が尋ねると、「うん。猫のかわいさに癒やされたいね」と妹。博物館三姉妹のもう1つ「ねこの博物館」は、車ですぐでした。名前から猫カフェのような施設を想像しそうですが、さすが「まぼろし博覧会」「怪しい少年少女博物館」と姉妹館、そんな穏やかな展示ではありませんでした。
「これは……大きなぬいぐるみ?」
入館するなり、妹が目の前に迫る虎たちを見上げてつぶやきました。
「いや……、剥製じゃない?」
「剥製? これ全部本物なの? そんなことある?」
動物の剥製が展示されている博物館、私たち姉妹は2人とも好きなのでいくつか観に行ったことがありますが、このような展示の仕方がされているのを観るのは初めてです。
ガラスの壁に阻まれていない、同じ方向に向いた虎たちが何頭も連なるその風景は、「まぼろし博覧会」「怪しい少年少女博物館」に通じる強烈なセンスを感じさせ、観る者を異世界に連れていきます。ほかの展示も迫力とドラマがあり、スペースは広くないものの「すごいものを観た」という驚きを充分味わえました。


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