香港島の中心街である中環(セントラル)から電車とタクシーで約1時間。工業団地の中にあるオフィスで話を聞いたのは、香港日清のトップを務める安藤清隆社長だ。
安藤社長の言葉から見えてきたのは、出前一丁の強さを裏付ける、徹底したローカライズ戦略だった。
決定権を現地に渡す「徹底したローカライズ主義」
香港では基礎技術以降の、味の商品開発や微調整などの決定権を香港人スタッフに任せている。例えば、最近香港で人気の「合味道(カップヌードル)シーフード味 汁なし麺」には、少し発酵させたような独特の香りがある。
「少し癖のある香りで、日本人が食べると『臭い』と言うんですが、香港人は『うまい』と言う。こういう最後の微調整は現地の人でないとできません」(安藤社長)
この現場への大胆な任せ方を可能にしているのが、同社の行動指針「迷ったら突き進め。間違ったらすぐ戻れ。」という言葉だ。
トレンドの変化も、口コミのスピードも極めて速い香港市場だからこそ、「まずは現地を信じて任せる。違ったらすぐに直せばいい」という腹をくくった経営が成り立っている。


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