香港の消費者はトレンドに敏感な反面、「飽きやすい」とも言われる。日清食品はこの消費者心理をとらえ、常に新たなフレーバーを投入し、消費者を飽きさせない工夫を重ねてきた。
実は、日本で販売されている「出前一丁」の袋麺は、現在も「ごま油味」のほぼ1種類のみ。日本ではひとつの味を大切に守り続ける一方、香港では常に20種類以上のフレーバーを展開している。
香港の朝食文化に合わせた「マカロニ」シリーズも展開
単に種類を増やすだけでなく、時代の流行や健康志向(減塩・減糖など)に合わせて2~3年に1回のペースでラインナップを見直していると同社は説明する。
日本では即席麺を積極的には食べていなかった筆者だが、今ではスーパーの売り場を訪れるのがひそかな楽しみとなっている。日本人には想像もつかないようなユニークな味付けの出前一丁の新商品を見つけるたびに好奇心をそそられ、思わず手が伸びてしまう。
袋麺にとどまらず、朝食にマカロニを食べる香港の食文化に合わせた「出前一丁マカロニシリーズ」も存在する。お湯をかけて3分でできるマカロニは、現地で人気のスープを組み合わせた香港ならではの商品だ。
日本品質への信頼とおいしさという揺るぎない土台がありながら、なぜこれほど自由で大胆な商品展開が許されるのか。その裏側を探るべく、筆者は香港北部・タイポ(大埔)にある日清食品香港有限公司(以下、香港日清)へと向かった。


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