「学校が変わっていくということは、おのずと教育委員会の姿勢も変えていく必要があります。従来は教育行政機関として国からの方針を伝えていく役割が多かったですが、今後は学校とともに目の前の問題を一緒に解決していく姿勢が一層求められるでしょう。
不登校や働き方改革、部活動の地域展開など多様で難しい問題に今、学校現場は直面しています。それを一つひとつ一緒になって解決していくことが教育委員会の役割だと思うのです」
“高校内に設置”による進路接続の可能性
軽井沢町では「子ども主体」や「子どもたちが自ら学校をつくっていく」という軽井沢オープンドアスクールの理念を、既存校にも広げていくことを重視している。
軸は示しつつ方法は各校に任せており、すでに自由進度学習(子ども自身が学習計画を立て、自分のペースややり方で学びを進めていく学習法)や縦割り活動(異なる学年の児童・生徒がともに活動すること)への挑戦、地域の方との対話などの新たな取り組みがスタートしている。
「例えば、軽井沢中学校は子どもたちが中心となって『よりみちカフェ』という居場所をつくり、そこで地域住民と交流をする活動が始まっています。
学校や教育への意識を転換していくには、具体的な行動を変えていく必要があります。150年間続いてきた日本の学校文化を変えていくことになるので、粘り強くアクションを続けていく必要があると考えています。
不登校は現在の学校の雰囲気や制度が生み出している側面もあるでしょう。不登校の子どもたちの学びの保証をするために軽井沢オープンドアスクールの設置に当たっていますが、それだけでは根本的な解決にはつながりません。今後、すべての子どもたちが学校で教育を受けられるようにしていくことが教育行政の役割だと思うのです」
軽井沢オープンドアスクールは軽井沢高校の校舎の中に設けられる。
「県立高校内に町立中学校が入ることはおそらく前例がないでしょう」と宮本教育長は言う。ダイナミックな構想のため、高校生と教職員はもちろん、さまざまな関係者の理解が不可欠となる。教育委員会は、開校まで丁寧に協議を重ねていくという。
高校内に設けるメリットについて宮本教育長はこう語る。


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