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11.3アメリカ中間選挙は本当に「トランプ共和党敗北」なのか?「予測のカギ」は2018年中間選挙の「重要データ」にあり

11分で読める
米中首脳会談は事前の予想通り「演出重視」。トランプ大統領や共和党は中間選挙に勝てるのか(写真:ブルームバーグ)
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プロの選挙予想と、お金を賭けた素人の集合知、どちらを重視すべきだろうか。悩んでいたら、有名な「統計オタク」のネイト・シルバー氏が、ご自身のブログ「シルバー・ブリテン」(9月21日付) で、「専門家の評価は『ブルーウェーブ』の兆候を見逃している」と素人の集合知に軍配を上げている。

筋金入り「統計オタク」のネイト・シルバー氏は「共和党大敗」と予想

つまり選挙予想のプロは、安全策を採って”Toss Up”(接戦)などと言っているけれども、1ガロン(約3.785リットル)=4.5ドル(日本風に換算すると、1リットル=約190円)のガソリン代や大統領の不支持率の高さを考えると、今年は共和党大敗と見るのが妥当である。そうでないと過去のデータとの整合性がとれない、という。

シルバー氏自身のモデルによれば、民主党の上院奪取確率は63~69%に達する。ポリーマーケットの見立てとかなり一致する。それどころか、24年の選挙結果から約11ポイントの変動がありうるから、「レッドウォール(共和党の牙城州)」が突破される可能性もある」とのこと。確かに最近はカンザス州のように保守的な州でさえ、「共和党の現職上院議員の再選に死角あり!」てな声が聞こえてくる。

このシルバー氏、若い頃から「数学の天才」だった。シカゴ大学経済学部を学業優秀で卒業し、最初は大手会計事務所に入社するのだが、「好きでもない仕事を4年もやってしまった!」ことを反省して退社。一時はオンラインポーカーで生計をたてつつ、MLB(メジャーリーグベースボール)のデータを使って、「これからどの野球選手が活躍するか」という予測システムを開発する。第2次世界大戦後の全シーズンの記録を収録した、というからそのオタクぶりは半端ではない。

かくしてシルバー氏は野球アナリストとして頭角をあらわすのだが、08年から「ファイブ・サーティ・エイト」というブログを始め、選挙予測分野に進出する。ブログの名称はもちろん、大統領選挙の選挙人の数「538人」に由来している。シルバー氏はここでもデータを駆使して次々と予想を的中させて名を馳せることになる。ちなみに同サイトは、16年選挙の際にヒラリー・クリントン候補の勝率を71%、ドナルド・トランプ候補を29%と判定している。この29%は、他の調査会社のどこよりも高い数字であった。

ただしこのシルバー氏、生来のギャンブル好きもあいまって、最近はポリーマーケットのアドバイザーを務めているという。そうだとしたら、上記の発言も「ポジショントーク」が入っている可能性がある。「ブルーウェーブの兆候がある」という指摘は重く受け止めるにしても、少し割り引いた方がいいかもしれない。

とはいえ、共和党候補者たちも現下の「逆風」を痛切に感じているはず。今後は豊富な選挙資金を投じて反転攻勢に出るだろう。その効果が表れるかどうか。例えばテキサス州上院選であれば、ジェームズ・パクストン陣営が「反(ジェームズ・)タラリコ・キャンペーン」を展開するはずだ。10月上旬くらいに、その効果をチェックしてみるといいようだ。

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