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ライフ #カラスに蹴られるその日まで

"カラスの裁判"どころか…「アンタ、どこ中?」ヤンキーさながらのカラスの喧嘩、集団でフルボッコにする衝撃の結末

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カラスの喧嘩
「カラスの裁判」と呼ばれる一見知的な状況も、実態はヤンキー顔負けの喧嘩なのです(イラスト:タナカケンイチロウ)
  • 松原 始 動物行動学者、東京大学総合研究博物館・特任准教授
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さて、ランクが高いと何かいいことがあるか?

一つ確実なのは、餌のアクセスに優先権があることだ。

ハシボソガラスの群れにパンを投げてみたら、羽がボロボロで弱そうな個体が真っ先に飛び出てパン切れをかっさらい、群れの後方に退避したことがあった。ただ、非常にマズイことに、その目の前に、ものすごく強い個体がいた。

次の瞬間、強そうなカラスは目の前の小生意気な下っ端の翼にかみつき、引きずり回して地面に放り投げた。これが「俺様を差し置いて何してやがる」というメッセージだったのだろう。

カラスの群れはまるで出エジプト記のモーセが海を割ったようにさーっと分かれた。そして、礼儀知らずを放り出した「強面カラス」はその花道を通って、傲然と首を伸ばしたまま、最前列まで出てきたのである。

偉そうな姿勢のせいで、下っ端に出し抜かれた

だが、ランクが通用するのはそこまでだった。

試しにその強いカラスの前にパンを投げてみたら、驚くべきことが起こった。両側で頭を下げ、ひれ伏すように控えていた2羽のカラスが、ためらわずにパンに飛びついたのだ。

強い個体ももちろん、反応した。だが、偉そうに頭を持ち上げていたせいで、地面まで頭を下ろすのが遅れた。結果、餌は隣のカラスが取ってしまったのである。

試しにもう一度やっても同じだった。「いやお前、その無駄に偉そうな姿勢やめろ」と言いたかった。

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