これについては日本のハシボソガラスで面白い観察があり、子供がいつまでも出ていかないと、オスが怒るという(これは標識に基づく観察なので、確かなはず)。メスはそうでもないらしい。
確かに、私もそんな光景は何度も見た。ハシボソだけでなく、ハシブトガラスでも見た。
親鳥の1羽が若鳥を追い回しているのだが、もう一方の親鳥は見ているだけ、あるいは飛び回っていても攻撃はしないのだ。激怒しているほうが父親で、見ているほうが母親だったのだろう。
逃げ回る子供が母親の陰に隠れるように電線に止まり、母親は父親と子供の顔を交互に見ながら「どうしよう?」といった様子だったこともある。
秋頃にカラス2羽の大空中戦があったら、子供を追い出そうとしている父親の可能性が高い。
「アンタ、どこ中(チュー)?」巣立ちした若鳥たちの試練
夏の終わりから秋にかけて、親元を離れた若鳥たちは非繁殖集団に加わる。そこで発生するのが、群れの中の順位争いである。
カラスの群れにボスはいないが、明確な順位はある。日本の、飼育下のハシブトガラスの研究ではオス・メスごちゃまぜで順位があったという。
ヨーロッパのハシボソガラスの研究ではオスはオス同士、メスはメス同士で順位があったとしている。
で、新入りがやって来れば、あるいは新顔同士が集団を作れば、「アンタ、どこ中(チュー)?」状態で力比べが始まる。


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